ある少年が、自分より年少の友人と畑の中を歩いていました。すると道端に着古した上着と履きつぶした男物の靴を見つけました。持ち主が遠くの畑で働いているのが見えました。 年下の方の少年が、その靴を隠して持ち主が戻ってきたときの困った表情を影から見て楽しもうと提案しました。 年上の少年は…そんな遊びはよくないと感じました。持ち主はきっと非常に貧しい人に違いないからと言うのがその理由でした。そこでふたりは相談しました。そして年上の少年の案を採って、別な実験をすることにしたのです。靴を隠す代わりに、靴の両方に1ドル銀貨を1枚ずつ入れておき、…お金を見つけたときの持ち主の反応を見ることにしたのです。ふたりはそれを実行に移しました。 まもなく男は畑から戻ってくると、上着を着て片足を靴に入れました。足に硬いものを感じてみると、銀貨です。不思議と驚きの入り混じった表情が顔に浮かびました。何度も何度も銀貨を見つめ、誰もいない辺りを見渡しました。そして、もう片方の靴を履こうとしました。驚いたことにもう1枚の銀貨があるではありませんか。彼はこみ上げる感情を抑えることが出来ませんでした。…ひざまづいて声をあげて感謝の祈りをささげたのです。病に苦しむ妻のこと、飢えた子供達のこと…。誰とも知らない人からの善意の贈り物に対して熱烈に感謝し、この助けを与えてくれた人に点の祝福を願ったのです。 少年達は、男の人が行ってしまうまで隠れていました。ふたりはその祈りに感動して胸に暖かいものを感じました。…ふたりが道を歩き始めたとき、ひとりがもうひとりの少年にこう言ったそうです。 「いい気持ちだね。」 [先頭ﾍﾟｰｼﾞを開く] [指定ﾍﾟｰｼﾞを開く] ＜＜重要なお知らせ＞＞@peps!・Chip!!をご利用頂き、ありがとうございます。
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